eラーニング/SCORM情報
SCORM速報
2008.6.1
ADLと世界各国の11組織で構成するLETSIでは、次世代学習システムの相互運用性(SCORM2.0)に向けた技術的、教育的観点からのホワイトペーパーの一般公募を開始しました(提出期限:8/15)。
2007.11.9
ADLでは、ISO化に向けたCore SCORM、StewardshipによるLETSIといった動きに合わせて、SCORM2004の発展規格の検討が始まった、との情報が入って参りました。SCORM2008/2009?、注目です。
SCORM本家、ADLのSCORM Adopter認定登録
当社は、eラーニングの国際標準規格であるSCORMの推進母体、米国ADLから、日本で初めて、「SCORM Adopter」として認定登録を受けました。
これは、ADLが提供する「Test Suite」による動作試験に合格した製品をもとに、組織を認定登録する制度で、当社製品では、
- 2002/12、コンテンツ部門(SCORM1.2)で、「BISCUE e-Learning」
- 2003/11、LMS部門(SCORM1.2)で、「BISCUE LMS」
- 2004/8、LMS部門(SCORM2004)で、「BISCUE LMS II」
- 2007/4、コンテンツ部門(SCORM2004)で、「BISCUE e-Learning II」
が、いずれも同試験に合格しております。
Search SCORM Adoptersで、登録企業を検索してみて下さい。(SCORM Version: 欄でSCORM Version 2004を選ぶと、SCORM2004登録企業が一覧できます)
Source:Advanced Distributed Learning Initiative(ロゴはADLの登録商標です)
両部門での登録は、現在のところ、日本では当社のみで、当社は同時に「ADL Partner」に登録されています。このロゴマークは、SCORM Adopterに使用が許諾されているものです。
更に、新規格SCORM2004についても、同規格対応の「BISCUE LMS II」が、2004/8、米国ADLよりSCORM2004対応のSCORM Adopterとして第1号の認定登録を受けました。
但し、こうした標準規格の推進も、ユーザーの皆様が充分にそのメリットを引き出してこそ意味があるものと、当社では考えます。
そこで、SCORM規格を、皆様に、より正確にご理解頂き、そのメリットを充分ご活用頂くことを目的に、これから簡単にSCORMについて、ご説明させて頂きたいと思います。
尚、SCORM技術に関する研究開発は、ADLに直接指導を仰ぎつつ、当社が独自に行っておりますので、本ページに関する文責は全て当社にあります。
SCORMの基礎知識
ADLとは?
ADLとは、Advanced Distributed Learning の略で、1997年に設置された米国の国防総省系組織の名称です。 企業や団体として法人格を有している組織ではなく、あくまで国防総省の内部にある組織として、eラーニング規格の標準化を進めています。
SCORMとは?
SCORMは、Sharable Content Object Reference Modelの略で、ADLが eラーニング規格の標準として提唱し、世界的にその採用を推進しているものです。 日本でも、経済産業省、特定非営利活動法人日本イーラーニングコンソシアム(eLC)を中心に、普及活動が行われています。
SCORM Version 1.2 vs SCORM2004
SCORMはその発表以来、Version 1.0、1.1、1.2と改訂を重ねており、現在、市場では、SCORM Version 1.2が流通の中心になっています。
その後、2004年1月に、最新規格であるSCORM2004が発表され、引き続き改訂作業が行われ、最新版は、SCORM 2004 3rd Edition Public Draftになっています。これらの規格をベースに、現在、日本を含めて世界的に最新規格への移行が図られているところです。
尚、ADLでは、従来、Version 2.0 などに向けて、SCORM規格の改訂を進めることが検討されてきましたが、SCORM2004発表に際して、一旦、メジャーな規格改訂作業を止め、今後は市場の動向を見つつ、内容を調整するとの説明がありました。
SCORM Adopterとは何ですか?
ADLが制度として設けているもので、
- ADLのTest Suiteを使って、テストを行う
- Test Suiteの結果、テストに通った場合に、SCORM Adopterとして認定登録される
尚、本制度は、ADLの提唱するSCORMに対応した製品(SCORM Conformant)を普及させることが目的で、ADLが製品について保証をしているわけではありません。
標準化のメリット
標準化にはどんなメリットがあるのでしょうか?
製品の標準化は、色々な分野で行われていますから、改めて申し上げることもありませんが、その幾つかを挙げてみますと、
- 使い勝手が同じになることから、ユーザー様にとって、使いやすいものになる。
- 製品仕様が安定することから、トラブルの件数が減る。
- 同一仕様のスケールメリットで、コスト即ち、価格が引き下げられる。
SCORMによる標準化のメリットは?
- コンピュータのソフトウェアを初めとして、新しい製品を使うときには、それに慣れるまでのトレーニング期間が必要ですが、使い勝手が共通化すれば、こうした時間も少なくなります。
- 現在、eラーニング製品は、システムとしてのLMS(Learning Management System)と、その上で稼動するコンテンツに分かれて、市場に出回っていますが、標準化が進めば、どのコンテンツでも、どのLMS上でも使えることになります。
- 同一仕様のスケールメリットは、当然、eラーニングの世界にもあてはまりますから、より良い製品が、より安価な価格帯で提供されることになります。
SCORM技術仕様の概観
少し、SCORMの中身を見てみましょう。
最新のSCORM2004の規格は、ADLが発行した次の4冊の本(英語)にまとめられています。但し、本といっても、実際には、ADLのサイトから無償でダウンロードできるファイル形態で提供されています。
Overview
SCORM2004に関する概観で、
- SCORMと他規格(IMS、IEEE、AICC)との関わり
- SCORMの歴史
- SCORMの目的
- SCORMを支える組織
Content Aggregation Model(CAM)
コンテンツアグリゲーション(集合)モデル。ちょっと分かりにくいですが、教育では、必ずしも一つのコンテンツだけを使うわけではありませんから、その集合体について規格を決めているわけです。 具体的には、
- コンテンツの構造を記述するファイル(imsmanifest.xml)
- コンテンツの概要を記述するメタデータ(Meta-data)ファイル
Run-Time Environment(RTE)
いわゆる実行環境のことで、eラーニングでは、LMS(Learning Management System)と、かなりダブった概念です。 コンテンツを、LMSに載せて学習を管理するわけですから、
- LMSと、コンテンツの間のデータやり取りの方法(API)
- 学習を管理するために使うデータの種類(データモデル)
Sequencing and Navigation(SN)
順序付けとナビゲーション。教育をする立場になると、どう教えていくかが問題になりますね。 例えば、
- 事前にテストをする(プレテスト)
- その結果に従って、必要な部分を教える
- 教えた効果を見るために、テストをする(ポストテスト)
現在、教育手法では、「インストラクショナル・デザイン」が注目されていますが、こうした手法をコンピュータ上で実現するためには、コンテンツの順序付けや、ナビゲーションの進め方を、教育をデザインする側が決める必要があるわけです。
そこで、SCORMでも、最新規格SCORM2004で、それらを盛り込んだわけです。
尚、上記の規格の内、Overview、CAM、RTEは、SCORMの一つ前の規格であるVersion 1.2にもありましたが、内容がSCORM 2004で大きく変更されました。
より良いサービスを目指して
冒頭に申し上げましたが、標準規格は、ユーザーの皆様が充分にそのメリットを引き出してこそ、意味があるものと、当社は考えます。そのためには、
- ユーザーの皆様が使い勝手のよい規格に育てる
- 運用上のトラブルを最小限に抑える
- SCORMをうまく活用することで、ユーザーの皆様が、教育のROI(Return on Investment)を十分上げられるようにする
当社では、こうした標準規格SCORMが、市場に(海外も含めて)定着するように、尽力して参りたいと思います。
既に業務として「SCORM コンサルティング」を進めておりますが、皆様からのご要望に沿って、一層サービスを拡充して参りたいと思いますので、ご意見等ございましたらございましたら、お寄せ頂ければ幸いです。
尚、このページでは、今後、SCORMの定着・成長のために有意義な情報を、引き続き追加でお届けする予定ですので、ご期待下さい。
